野田日記(2日目)

それの年(2004年)のやよいの二十八日あまり一日の辰の時に門出す。
というか9時過ぎに家を出て、週に一度の掃除の時間に遅刻する。
可能な限り低姿勢で教室に入っていったら、先生も含めて、掃除をされていた。
ほかの4年に送れたことを詫びると、いつも通り冷たい態度を取られる。
 「ごめんね、みんな。もう遅刻しない私。」
 
 今日は朝から雨が降っていて、農場である午後の繁殖の実習にもモチベーション
があがらず、遅刻する。実習では今日は直検があった。俺は遅刻での遅れ
を取り戻すために率先してカッパを着る(最初のほうがカッパは汚れておらず、
この方が糞害が抑えられる)。誰かほかの人が直検を終わるのを待って、
牛の後ろに陣取る(誰かが直検した後だと、糞出しが終わっていて、さらに
糞害が抑えられる)。思い切ってケツに手を突っ込んでみる。想像以上の
締め付けである。「手がもがれるんじゃないか?」と怖くなり、とりあえず
手を抜いてみた。その抜き出した手を見てみると、目の前に見えるものが
自分の手なのか、それとも牛の汚物なのか判らなくなった。どっちかというと
汚物だったと思う。その後、気を取り直しその汚物まみれの手を目の前の穴に
思い切り突っ込んだ。すると、今度は案外すんなりその難関を突破することができた。
 しかし、「おい、穴が違うぞ」誰かが言った。
 「なに、そんなはずはない」そう思って、その汚物まみれの手が入っている穴
を見てみると、それはVAGINAと一般的に言われている穴だった。
 「ごめんね、牛さん。もう直検しない私。」
 
 でも、その後しばらくして牛の陰部からは透明に光るものが垂れ下がっていた。
 「牛さん、まんざらでもなかったの?うふふ。」(この部分はフィクションです)