中満
プリオン感染のドミナントネガティブ抑制に関した論文。
Q218K多型のマウスプリオン蛋白質は、ヘテロであっても感染を抑制するドミナントネガティブに作用することがわかっている。今回は、可溶性でGPIアンカーを付加しないQ218K形のリコンビナントを大腸菌に作らせ、精製し、ScN2a細胞にかけることで抑制効果を測定した。
結果、有効な抑制を示し、治療因子として有用であることがわかった。また、現在CJD患者に処方されるキナクリンとの併用も高い効果を示した。
この抑制効果の根拠として、著者らはProtein Xを主徴していたが、この論文のデータ内では、ワイルドタイプCがこの変異体と結合しないことは書いてあっても、Scが結合しないということは示されていなかった。

草原
PERVのGag蛋白特異抗体(mAb)開発に関した論文。
A-11というモノクロを作り、その有用性を評価した。このmAbは、MuLVやHIVとは交差反応しなかった。エピトープを調べるために、4つのドットで評価した。それで、313-322あたりがエピトープの一部らしいことが分かった。免疫化学染色にも応用でき、有用であると結論付けた。
お金の問題だろうが、エピトープマッピングがやはりさびしい感じがした。